人材紹介を介しての採用後に早期退職。紹介手数料の返金は?

人材紹介

質問1
新たな事業をスタートしたいと思います。そのために必要なスキルを持つ社員を人材紹介エージェントを使って採用したいと考えています。エージェントは初めてで、紹介手数料は100万円を軽く超えそうなのですが、もし仮に採用した人材が早期に(例えば入社後3か月くらい)退職した場合、紹介料金の返金を求めることができるのでしょうか?

回答:
早期退職の場合に返金を求めることができるかどうかは、あくまでも利用する人材紹介エージェントとの契約内容によります。契約を検討する際には、しっかりと確認してください。通常は「基本契約書」の中で規定されます。

返金規定の例ですが、入社後1か月以内の退職は70%返金、2か月以内は50%、3か月以内は30%、3か月超は返金なし…などと基本契約書で定められると思います。

このときに確認すべきは、当該社員の「欠勤」はどうカウントするのか?です。

例えば当該社員が入社2か月経過時にメンタルを病み、1か月間連続で仕事を休んで、入社後3か月経過した時点で退職したとします。これを、「入社後3か月経過してからの退職だから返金はありません。」と言われて納得できますか?私なら納得できません。

「1か月まるまる休んでいたんだから、実質は入社2か月で退職したのと同じでしょう。だったら30%は返金してもらわないと。」って思いますよね。

そのあたりをしっかり確認すべきです。私なら、実労働日数でカウントしてもらうようにします。しかも完全な労務提供があった日のみのカウントです。当然でしょう。体調悪くて途中で早退したとか、そんな日をカウントされたらたまったものじゃない。始業から終業まで完全に仕事を全うした日のみカウントし、その日数で返金額を定めるようにしてもらいたい。良心のある紹介会社はあらかじめそう決めてます。

また、1か月以内の退職は70%返金、2か月以内は50%、3か月以内は30%…とかいうのも嫌いです。だって1日違うだけで20%とか違ってくるんですよ。それこそ20万円違うことになる。それって、どうもすっきりしませんよね。

「そんなだったら、1日早く辞めてほしかったわ…」って思うじゃないですか、誰だって。当然ですよね。

だから、「できれば日割りで計算してほしい」と交渉するでしょうね。日割りなら、ま、納得せざるを得ない。変な不公平感もないし。ま、これも、顧客のことを考えている紹介会社ならそうやって決めると思うんですけどね。

人材紹介活用時に特にトラブルになりやすいのがこの早期退職の場面です。トラブルにならないためには、計算方法などを事前に明確にしておくしかありません。